父が独立開業したのは、小学校高学年のころだろうか。
仕事終わりに事務所兼自宅(実家)で社員さんが食事して帰ることも多く、当然のように飲酒→運転(これを時代と取って良いものか…)
そのまま居酒屋に会場を移すこともあり、夜中に母が迎えに行くこともあった。
もう小さい子供ではないので、そんなことはどうでも良かった。
父が機嫌良く帰宅してくるか、それだけが不安だった。
車の音、玄関ドアの音、足音、話し声…
目を覚まして布団にもぐって祈る日々。
会社がうまくいっていない時は、機嫌が悪く、母に当たり散らし、最後は必ず「離婚だ」「出て行け」が始まる。
私たちは夜中に叩き起こされ「もうお別れだ」「お父さんとお母さん、どっちについてくる?」と始まる。
初めこそビックリして、仲直りして!と思ったものだが、毎度判で押したように
「もうお母さんとは無理なんだよ」
「私が至らなかったのよ」
だし、数日後にはケロッと戻り、子供に詫びの一つもない。
徐々に両親(特に父)に対して
疑問と怒りと不信感の塊になっていった。