Kyoの黒いひとりごと

毒父と認知症母と精神疾患の義母を持つアラフィフの黒いブログ

5.反面教師 〜サラリーマンへのあこがれ〜

父が事業を立ち上げた後(私が中高生の頃)は、実家の家計はアップダウンを繰り返していた。

 

うまくいっている時は、父は夜な夜な飲み歩き、家族で海外旅行。ひとりで海外へ行き、現地の女性と何かあったのか、その人から実家に電話がくることもあった。

うまくいかなくなると、やはり飲み歩き母に当たり散らす→離婚騒ぎ。母が死ぬ、と言い出して弟が止めに入り、包丁で怪我をしたこともあった。

 

大人になって冷静に考えたら、外部にSOSを出せば良かった、とか思うのだけど、だんだん心が「無」になり「また始まった」「早く終わらないかな」「いっそ離婚してくれないだろうか」と、冷めた気持ちになっていったのもあるし、外部にアクションを起こせば、ますます父の異常さに火がつくとも思ったのかもしれない。

 

かと言って、両親を見て結婚そのものに絶望したわけではない。周りを見れば、仲が良くて楽しそうな夫婦や親子がたくさんいるのだ。

そんな家庭に、私は憧れまくった。手に入れたくてたまらなかった。

中学生の頃から、付き合う人とは必ず、将来の結婚を想像(妄想?)していた。

 

イメージしたのは、サラリーマンや公務員の、社宅住まいの家庭だった。

華やかではないかもしれないけど、生活が(金銭的)安定していて、もちろん精神的にも安定していて、家族が普通の(という言い方は語弊があるが)夕食を囲み、楽しく会話しながら食べる。父親は何でもニコニコおいしい、と食べる。

それだけ。私がほしいのは、ほしかったのはそんな毎日。父親が晩酌したっていい。食べ物がまずい、お前はだめだと母を見下す。食事がまずくなる。それがたまらなかった。

 

私の将来の夢は、華やかではないが、私の中ではかなり「贅沢」「遠い世界」と感じる内容になっていった。

自分の職業はさておき、夫となる人は公務員かサラリーマン。決して私に「お前」「バカ」と言わない人。

それだけ。

それだけだけど、絶対に譲れない。